“リーンの翼” 第六話「桜花嵐」

リーンの翼 3 [DVD]

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本日夕方より遂に配信が始まった『リーンの翼』最終話「桜花嵐」。
インターネットでの先行配信という新たな舞台で繰り広げられた富野由悠季監督のライフワーク“バイストン・ウェル”が舞台の本作はガンダムシリーズとは違った側面から戦争を描いた21世紀の富野作品の代表作として語られるに違いない。新時代の才能を取り込み、劇場版に匹敵するクォリティの高さと、より洗練された緻密なストーリー展開と、そこから発せられる戦争や生への深遠なメッセージ。
全六話、計3時間の作品に全てが詰まっているのだ。
そして、その最後を飾る、第六話「桜花嵐」こそ、その集大成!


まぁ簡単にいうと、とにかく見ろと。
「リーンの翼」公式ホームページ


本当にね、もう凄い!としかいえないんだよね。
だってさ、とにかく迫力の戦闘シーンが更に凄くなってるし、同時に進むストーリーも、それぞれの思惑が絡み合いつつ、それぞれの人間としての弱さも出てきて、戦争というもの、生きるということ、人間とはといったことを考えさせる流石の富野マジック。特にサコミズ王の最期は学生闘争の時代を生きた世代の富野監督らしい戦争に対するメッセージなんだと思う。自分たちが守ろうとした日本が敵であった米国と仲良くなり、平和ボケし、消費社会に踊らされている現代日本に憤りを感じつつ、それでも、壊すことが出来ず、再び守ってしまうというサコミズ王の矛盾のある行動を、現代の青年であり、日本人と米国人のハーフであるエイサップが後押しする。国や宗教といったバックグラウンドの違うものたちでも互いに理解し合い、尊重し合うことこそが平和への一歩であるというメッセージがそこにあるのではないかと思う。
この作品こそ、富野由悠季の先人達への鎮魂歌である!!!


でも、最期がここ最近の御大の作品と違って悲しすぎるのが・・・