13年ぶりの携帯新規参入はソフトバンクとは違う!?

昨日、HSDPAによる定額データ通信サービスを3月31日から開始することを発表したイー・モバイル。その発表会で同社の千本社長が「遅くて高い携帯電話をイー・モバイルが解決」と高らかに宣言したそうです。ソフトバンクボーダフォンの日本法人を買収に切り替えたため、13年ぶりとなった新規参入な訳ですが、価格破壊を携帯にもたらすといったソフトバンクとは、どう違うのか?そこを比較してみる。


まずは、料金プラン。
 ソフトバンクは高額な端末を月賦で買わせるという目的を巧みに隠し、加入者同士なら決められた時間なら通話が無料になるゴールドプランや最近発表したホワイトプランと非難囂々のわかりづらい料金プランが違う意味で話題です。
一方のイー・モバイルは以下の表の通り

データプラン 月額基本使用料 (年とく割適用時) EM・ONE D01NE
ベーシック 5,980円 4,980円 95,000円 28,980円
いちねん 5,980円 - 71,000円 4,980円
にねん 5,980円 39,800円 -

基本がデータプラン(ベーシック)で、1年単位の継続利用割引の“年とく割”で1,000円下がり、端末費用を含めた初期費用が表の右二列。それを1年と2年の長期契約で割り引くのがデータプランの“いちねん”と“にねん”。また、初期費用とは別に別途契約事務手数料2,835円が必要。つまり、シャープ製のEM・ONEなら、通常95,000円だけど、“年とく割”で引くプラス1,000円を無しにすれば、“にねん”では95,000-39,800-1,000×24ヶ月=31,200円お得だと。しかも、この金額にはPCからの利用も含まれてるので、データ通信だけとはいえ、かなりいい線いってるではないかと。


で、昨日発表された端末ですが、

  • シャープ製PDA型端末:EM・ONE
OS:Windows Mobile 5.0 プロセッサ:PXA270 520MHz
グラフィック:NVIDIA GoForce5500 フラッシュメモリ512MB
4.1型 65,536色 WVGA液晶 HSDPA
802.11b/g 無線LAN Bluetooth 1.2
端子:USB・RGB miniSDカード対応
130万画素カメラ 約4時間駆動

さらにワンセグ対応とまさに至れり尽くせりの流石シャープな端末。バッテリがもう少しもったり、GPSがついたら更に完璧だな。
 

 初期費用+端末価格はベーシックで2万8900円、いちねんで4980円

下の3タイプは順次登場予定

EM・ONE欲しいけど、現実的には先日買ったDELL XPS M1210用にExpressCard/34タイプかな。夏までには千葉県内もかなり使えるようになるし、それまでは無線LANで様子見て良さ気なら加入するかも。月額もWILL COMより安いし、しかも早いし、音声サービスが始まってエリアが拡大すれば、これに触発されて他社も安くなったりと面白いことになりそう。


で、この会社の社長が凄い。NTTに入って、デジタル回線の開発に携わり、京セラに転じると、あの稲盛和夫氏とともにDDIを設立し、更にはPHSDDIポケットを設立。1999年にはADSLの仲介業者で、イー・モバイルの親会社のイー・アクセスを設立と通信インフラ事業を牽引してきている。どっかの買収で大きくなってきた人とは違い、技術屋で企業家。これは期待できそう。ただ、悪い噂もあるとかで、冷静な目で見守りたい。
携帯ブロードバンドで革命を起こす――イー・モバイルが3月31日からサービス開始 - ITmedia エンタープライズ
イー・モバイル発表会「遅くて高い携帯電話をイー・モバイルが解決」